【4/19-20】ウイスキーハードコア@いわき

4/21 19:00 4/22 1:00 4/22 10:00

4/22 23:00 コメント追記

今回のイベントに登場したボトル達。


カリラ
Caol Ila 29 yo 1982/2011 (53.8%, Berry Bros. & Rudd, whiskylink selection No.2 “Cure”, Hogshead, 195 btls.)

@タケモト WLボトリングのカリラ82。分かりやすい典型的なカリラで、3年経って輪郭も丸みが出てきた感じ。他のリリースとの比較では余韻の甘さが豊富でやや粘性があるかなと。


クライヌリッシュ
Clynelish 12 yo (56.9%, OB, Ainslie & Heilbron, for Whiskyteca Edward & Edward)

@タケモト 大島さんに初訪問いただくにあたって、これこそはというインパクトの強い中身のものは積極的にお出ししてみた。太い麦感はさすが。しかし渾身のスタート5発の組み立て最中に飲むべきではなかったかも。少々旧クライネリッシュのくすんだ印象が目立ち、前後のボトルも麦質勝負だっただけに差分として粗さが残ってしまった。

@とぅーる 極太の麦感は圧倒的。しかし,その前に出ていたボトルがいずれもしっかりした麦感とプラスアルファの華やかさを持つボトル群だったこともあり,麦感勝負の本ボトルは一枚二枚香りのレイヤーが足りないように感じられてしまった。飲む順番の重要性がここでも。


グレンオード
Glen Ord 16 yo ‘Manager’s Dram’ (66.2%, OB, 1991)

@タケモト シェリーカスクとリフィルカスクのヴァッティングで、一連のマネドラリリースの中では最上位グループに位置すると思う。60年代往年の梅ジャムやクリーミーな要素も、多少はその形跡を残していると思う。

Glen Ord 26 yo 1962/1988 (56.5%, Mizuhashi/水橋)

@タケモト ボトリングから30年経過しても、鋭さを失わないオード62。ボディの強さやクリーミーさはブーケに勝り、梅ジャムや果実感は譲る印象。

@とぅーる 麦からバターたっぷりのブリオッシュに繋がるようなふくよかな香り。中間から盛り上がるクリーム感はさすが。果実感は全面に出ていないが,麦から連想される香りのバリエーションが豊富なため,複数の香りのレイヤーを感じることが出来る。チャツネのようなスパイスで煮込んだフルーツが鼻に抜ける。


グレンカダム
Glencadam 11 yo 1991/2003 (57.7%, SMWS, 82.15)

@タケモト くりりんさんご持参の1本。カダムのハウススタイルもオード同様クリーミーさにあると思われますが、本ボトルは度数も高く、甘さも豊富。時間をかけて飲むと◎。

Glencadam 22 yo 1966/1988 (56%, Mizuhashi/水橋)

@タケモト ゴブちゃん持参のボトル。ブルゴーニュグラスよりも、木村古酒のほうが相性が良かった。鋭くも経年で得た樹脂分、その奥に鎮座する強固な麦質。このボトルを前にするとイントレも迫力負けする。

@とぅーる 同じく水橋で比べると,同じ麦・クリーム感でもオードはトップからミドルで発散する感じ,このカダムはミドルからフィニッシュに盛り上がりがあるように感じた。ニッキのような木質由来と思われるニュアンスが全体を引き締めている。

Glencadam 13 yo 1974/1988 (61.1%, Gordon and MacPhail,435 bottles)

@タケモト 自分の中ではカダムといえばこのボトルの印象が強く、鋭く透明感がありゲラヒにも通じるテクスチャから、時間経過で一変めちゃくちゃクリーミーになる。しかし水橋66にはこれを上回る迫力があった。カダムの60-70年代変遷を今回学びました。


グレンギリー
Glen Garioch 1971 (59.6%, Samaroli, Sherry wood, 2280 bottles)

@タケモト 正味8年熟成表記にもかかわらず、まったくそれが信用出来ない仕上がり。濃厚シェリー、イチゴもあり、切れ上がる燻製ピート。生涯10傑には必ず入るボトル。

@とぅーる ブリオッシュや蜂蜜といった麦を感じさせる要素と,作りたてのイチゴジャムや黒ブドウの皮。ピート感はタンニン鞣しのレザーのようで,気品あるシェリー感と相まってうっとりする。余韻にチョコやキャラメルナッツがあるが,近年詰めシェリーのそれとは全く異なる。フィニッシュも分厚く,鼻抜けは圧倒的。完成された一本。素晴らしいですね。


グレングラッサ
Glenglassaugh 39yo 1973/2012 (46.3%, OB, for CampbeltownLoch & Shinanoya, Hogshead, Cask# 874)

@タケモト シュチュワート時代の方向性がとても良くわかる仕上がり。従来ボトリングの73は重めな、どちらかというとそうそう評価も高くないボトルが多い中、発散する近年系果実を引き出している。復刻黒ケイデンとも共通項が。

@とぅーる ボウモアを彷彿とさせる桃の皮やマンゴーの香り。66前後のボウモアと異なるのは,私がよく感じる摘みたてのミントやユーカリ,レモンバームといった清涼感のあるハーブ感とフレッシュイチジクの香りをさほど感じないことと,オイリーさがあること。松木さんが仰っているように,アイリッシュに近い印象も受ける。ビリーのバッチ1と比べると方向性がまったく違い,非常に面白い。

Glenglassaugh 40yo 1973/2014(52.1%, OB, Rare Cask Releases Batch 1, Manzanilla Sherry Puncheon finish, Cask# 6801)

@タケモト 詳細はテイスティングノートにて。やはりマンサの硫黄処理で好みを分ける感じ。このボトルを飲むとセスバーギーを思い出す。

@とぅーる 漆黒。かなり重厚なシェリー。黒ブドウ。後ろからほんのり杏が顔を出している。アルコール感しっかり。スポンジケーキのような麦感。余韻にエスプレッソ。70s-80sに詰められたGM濃厚シェリーの系譜を感じる。この時点でもとても良い出来だが,このボトルは5年,10年瓶熟させて硫黄が丸くなり,分離感が解消されると化けることは間違いない。

Glenglassaugh 41yo 1972/2014(50.6%, OB, Rare Cask Releases Batch 1, finest Sherry Butt, Cask# 2114)

@タケモト 詳細はテイスティングノートにて。皆さんの感想でも好印象で、メロン顕著。これはやっぱりスゴい。

@とぅーる フリーズドライのイチゴがスワリングを重ねる毎にフレッシュ感を取り戻していくイメージ。同時に甘酸っぱい梅ジャムが出てくる。エステリーそのものといった赤いメロン感はトップからフィニッシュまで一貫している。かなり濃厚なシェリーだが,ダークチョコレートやドライイチジクのような酸化を感じさせる香りはほとんどなく,驚くほどフレッシュで瑞々しい。口に含むとアルコールは若干分離している印象。よい樽から抽出されたことがよくわかる精油様のウッディネス。まだアルコールの分離感がある状態でこのポテンシャルですから,10年の瓶熟を経て突き抜けたボトルになる可能性は高いように思います。1本買い増ししました。さて,このボトルですが,1972のシングルカスクで600本近いボトリング,これまでのボトルから想定される度数より少し低いことを考えると,ビリー買収前後に2樽バッティングして熟成したように見えてきますね。それもあっての分離感でしょうか。トロピカル一辺倒とはまた異なる方向性で,今後も注目していきたいですね。


グレングラント
Glen Grant 21 yo 1958/1979 (86 Proof, OB, 75cl)

@タケモト 素晴らしいシェリー感。このネックラベルのトール緑瓶グラントは角瓶とはコンセプトが違う。


グレンドロナック
Glendronach 39 yo 1972/2011 (49.9%, OB, Batch 4, Oloroso Sherry Butt, cask # 712, 466 bottles)

@タケモト おそらく数年前のMMAゴールドメダル。比較のために飲んでみましたが、このボトルも未抜栓で置いておけば歴代のボトルのようになってくれそう。→特段人工的な違和感を感じない、人工的な果実感は感じない。先日ダンカンテイラー2005年発売のカリラを開けたが、トップノートに紙っぽさやロウのような要素が目立った。何の関連があるかは推察でしがないが。


グレンバーギ
Glenburgie 22 yo 1966/1988 (58%, Sestante)

@タケモト 個人的ベストバーギー。だんだん硫黄っぽさは影をひそめ、同時に湧き上がるパワフルさは失われていっている気がするが、グラッソ73も似た進捗になるだろうか。


グレンファークラス
Glenfarclas 21 yo (51.5%, OB, Pinerolo, for Edward Giaccone, 1974)

@タケモト このボトルもグラス次第だった。抜栓直後に結構消費してしまったが、木村古酒グラスを人数分持参するぐらいの勢いがないと勿体なかったなと後悔。高貴なシェリー感から、木苺系の酸+甘味、ビターチョコレート~ミルクチョコレート。飲み始めから余韻にかけての一貫したレールの整然とした様子はサマバンクを彷彿とさせる。本ボトルはハードボイルド、サマバンクは華麗。


スプリングバンク
Springbank 12 yo (43%, OB, black label, Campbelttown Malt, early 1980’s, 75cl)

Springbank 12 yo (46%, OB, black label, Campbelttown Malt, early 1980’s, 75cl)

Springbank 25 yo (46%, OB, dumpy, Parchment label, ‘Archibald Mitchell’)

Springbank 28 yo (43%, OB, Wedgewood Decanter)

Springbank 1966/1998 ‘Local Barley’ (56.9%, OB, Cask# 1966 491)

Springbank 1966/1998 ‘Local Barley’ (56.8%, OB, Cask# 1966 493)


タムデュー
Tamdhu(46%, Cadenhead’s, Black Dumpy)


タリスカー
Talisker NAS (70 proof, Gordon and MacPhail, licensed bottling, Stencile thistle, 1960’s – early 1970s)


ハイランドパーク
Highland Park 19 yo 1959 (43%, OB, Green Dumpy)


バルメナック
Balmenach-Glenlivet 14yo 1961/1980 (57.5%, Sestante)


ブラドノック
Bladnoch 23 yo 1966/1989 (50.8%, Dun Eideann, cask# 1636)


プルトニー
Old Pulteney 18 yo 1970/1988 (56%, Gordon and MacPhail, for Sestante, 75cl)


ベンリアック
Benriach 42 yo 1966/2008 (43.9%, Signatory, Cask Strength Collection, hogshead, Cask# 1019, 175 bottles)


ベンリネス
Benrinnes 19 yo 1968/1987 (57.1%, Sestante)


ボウモア
Bowmore 1967 ‘Full Strength’ (50%, OB)

Bowmore 32 yo 1968 ‘Anniversary Edition’ (45.5%, OB, 1860 bottles)


マッカラン
Macallan 33yo Probably 1938/1971 (43%, Gordon and MacPhail)

@とぅーる 抜栓直後は絶妙な濃さの高貴なシェリー。まさに真っ赤に熟したイチゴ,木の精油。裏で広がるパパイヤ。度数をはるかに超えた充実感。そんな印象でした。もちろんとんでもなく美味かった。しかしラストワンショットとなった今,まったくの別物になっています。弾ける黄色い果実。パッションフルーツのゼリー部分をフロートしたかのような鮮烈な香り。60年代中頃のボウモアにも通じるユーカリやミントのような清涼感。麦感は度数以上にしっかりしている。奥から時を経て粘土っぽさに変わった想像される丸いピート感。口に含むと黄金桃の果肉から滴る果汁そのものを感じさせるミドル。淡いココナッツ。マンゴスチンと龍眼の余韻。鼻抜けと同時に脳がゾワっとする,陶酔感極まるモルト。私の求めるモルトがここにあった。もちろん方向性は異なりますがサマバンクとタメを張る頂点モルト。間違いなくトップ3に入る。突き抜けたボトルがいかにモルトへの意識を変えるかがよくわかる一本。タケモトさん,本当にありがとうございました!しかし,もしこれが50度前後あったら・・・。


ミルトンダフ
Miltonduff 21yo ‘Pluscarden Valley’ (57%, Sestante)


リンクウッド
Linkwood 14yo (60.8%, Sestante, 75cl, 1985*)


ロイヤルロッホナガー
Royal Lochnagar 10yo ‘The Manager’s Dram’ (57.2%, OB, 2006)


ロングモーン
Longmorn 22 yo 1969/1991 (61.0%, Gordon and MacPhail, for Intertrade, Highlander Label, 420 bottles)

Longmorn 18 yo 1971 (58.1%, Sestante, Antica Casa Marchesi Spinola, Selection no.1, 75cl)

Longmorn-Glenlivet 13 yo 1964/1978 (46%, Cadenhead’s, Black Dumpy)


山崎
Yanazaki ‘Age Unknown’ Over 25 yo (43%, OB, 75cl, +/-1989)


グレンカウダー
Glen Cawdor 1964/1983 (43%, Samaroli, Sherry wood)


グレンエイボン
Glen Avon 15 yo (40%, Gordon and MacPhail, for Sestante)


ブレンデッド
St. James’s Blended Scotch (91.4 proof, Berry Bros & Co., for USA, The Buckingham Corporation, N.Y., 4/5 quart, 1930′s)


その他
Kings Own Border 8yo (40%, Gordon and MacPhail, for The Kings Own Royal Border Regiment, 75cl)

がおー。

いわき最終兵器