ダフタウン Dufftown-Glenlivet 28yo 1966/1994 (52.5%, Cadenhead’s, Sherry Wood) 1994

2011/09/02
2011/09/02
Dufftown, Non Scoring, 【00】Tasting, 【01】AUTHOR, 【2】SPEYSIDE, タケモトカツヒコ
412回
2件

Dufftown

タケモトカツヒコ　（プロフィール）

【スコア】 Bar飲みのため非公開

【ファースト】：高貴　突き抜けている　紅茶　バニラ　樽の木材　ハチミツ　アカシア　カブ　カステラ　スポンジケーキ　ホットケーキミックス　ミルクチョコレート（+）　複雑

【ミドル】：ボディが硬く、時間の経過で広がりを見せる　麦感　紅茶　渋みが全くなく　ミルク感が素晴らしい（++）

【フィニッシュ】：鼻抜けすばらしい　返りも秀逸　風味はミルクティー　ミルクチョコレート　練乳　焦がした砂糖

ミルクティのような複雑かつ高貴な香り、素晴らしいボディ。

ケイデンヘッドらしい透明感のある甘み。

どうもシングルカスクとは思えない複雑さ、ボディのピントが合っていて、サマローリと言われても信じそう。個人的にも大好きなダフタウンのひとつ。素晴らしいです。

コメント（2件）

Blairfindy1号2号より:

2011/09/02 4:22 PM

昔、ウィスキーはワインの代用としての役割も果たしていたという事ですが、Sherry wood での熟成なんて何時誰が思い付いたのかと…。その一方、最近頻発する色々なワインの樽での追熟にはあまり賛成出来ません。特に、フレンチオークの赤ワインのbarrique (小型樽)でウィスキーを寝かせるのはタンニンの処理が難しくなるだろうと思われます。ただ、これについては新しいやり方が出てくる可能性はあります。( いきなり脱線しましたが… )
Cadenhead のDufftown については、このボトルは飲んでいませんが、1978-99・21yo 55.2％ Sherry wood を大阪の某赤～騎～さんの所で飲んだ事があります。1999年ですと、小型ラベルではありませんが。1978年の方も非常にSherry が綺麗で、ボディもしっかりして、余韻も期待以上で文句の付けようはありません。
ただ、この記事から推測する限り…、1966の方が複雑さで上回る様な気がします ( 紅茶やチョコの要素は共通しますが ) 。又々、60年代蒸留の凄さを思い知らされる次第です。同時に、この小型ラベルのCadenhead のレベルの高さはさすがだと思います。
ところで、このWhiskylink の中で、どう考えてもウィスキーに関係のない記事が頻繁に入っているのはどういう事でしょうか？

返信
admin より:

2011/09/03 6:31 PM

樽の時代的な背景について、間違いないところとしては「バーボン樽」は1930年頃から利用された比較的最近の出来事であると言うところで、これはスペインの内戦に端を発してそれまでのシェリー樽が手に入りにくくなり、米国との貿易的繋がりが強くなったことが由来とされているようです。

シェリー樽については、シェリーが単純な白ワインから現在の酒精強化の体裁をなしたのは、大航海時代の初期にはすでにそうだったという資料が有力のようで、当時世界有数の強国だったスペインと、イングランドは貿易が盛んで、1500年代にはイングランドで大シェリーブームが起こったそうです。このあたりはシェイクスピアの「ヘンリー四世」なんかに出てきます。

そもそも上等なシェリー酒には二重の功徳がある。第一に、そいつはまず頭にのぼる、そしてそこにとぐろを巻いていたばからしいくだらないモヤモヤした毒気を吹き払う、そして頭の働きを鋭敏かつ創造的にし、即座に生きのいい愉快なものの姿かたちを思い描いてくれる、それを舌に乗せて声にすると絶妙の頓知駄洒落が生まれるって寸法だ。極上のシェリー酒の第二の功徳ってやつは、そいつが血をほてらせるってことだ。それまで冷たくよどんでいた血は、肝臓をなまっ白くさせ、つまり臆病腰抜けのしるしをつけさせていたわけだが、ひとたびシェリー酒のおかげでカッとほてると、たちまち五臓六腑から四肢五体まで駆けめぐり、顔にパッと火をともす。”シェイクスピア「ヘンリー四世」”

・1707年スコットランドとイングランドの併合実現
・1725年ウイスキー生産に対しての課税措置、「麦芽税」の導入

よく言われるスコットランドの密造者が、課税を逃れるために「樽に詰めて北上した」という件で行くと、時代的にスパニッシュオークのシェリー樽は珍しくなかったと推測できます。

ワイン樽はどうかというと、イングランドは1154-1453年まで、ボルドーを含む「アキテーヌ」がイングランド領でしたし、ヘンリー２世時代にアキテーヌ地方から王妃が出たぐらいの間柄で、アキテーヌがイングランド領ではなくなった後も、イングランドはフランスやイタリアやスペインから樽詰めのワインを輸入し続けていたとの記録があるようですので、やはりワイン樽も1700年初頭には普通にあったとは思います。でも実際シェリーとワインでは価格がだいぶ違ったようです。（シェリーのほうが大衆的かつ長期の保存により向いている、階級社会であった等）

単純に詰めてみて、シェリーのほうが「甘くて」美味しくなると経験則的にも理解できたんでしょうね。

個人的には、ワインが今これだけ人気ですから樽も上手く使って行くべきだと思っています。ただ小さいサイズの樽は、内容積に対して樽の内側との接触面積の比が大きくなってしまって、スピリッツ内の反応（樽主導以外の反応）が進みにくく、飲んだ時に「奥行きが出にくい」気がしているので、あまりサイズを小さくして熟成年数を短期間にする流れは歓迎していません。フィニッシュや後熟に関しては、時々素晴らしいボトルに出会うので期待しています。

単純にタンニン酸を除去するだけという場合なら、高分子樹脂等との接触で足りると思いますが、ウイスキーにとって良い部分が削られてもいけないので、確かに微調整が難しいと推測します。

ウイスキーと関係ない記事に関しては確かに耳が痛いところで、ご説明するとすれば単純に趣味だということと、ウイスキーのことばっかりマニアックに書いていても普及促進的には裾野が広がらないかなと言う部分があって、近い趣味を持っていれば新たに参加する障壁が低くなるかなという願望の表れです。壁を低くしたいなと。

私個人的には、感動できるボトルに出会った比率が高ければ高いほど、感動を共有しようとウイスキーに関する文章を書きたくなるので、他の話題が多いという状態は、最近イマイチだということなのかもしれません。いつもどおりのペースで飲んではいるんですが。。。

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ダフタウン Dufftown-Glenlivet 28yo 1966/1994 (52.5%, Cadenhead’s, Sherry Wood) 1994

ダフタウン Dufftown-Glenlivet 8yo (80 Proof, OB Arthur Bell, Ghirlande Import, clear bottle/screw, early 1970’s)

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