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モートラック Mortlach 35yo 1974/2010 (48.4%, Book of Kells , cask#8263 , Refill American Hogshead, 23/81 Bts, Gordon & MacPhail for JAPAN IMPORT SYSTEM)


タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
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タケモトカツヒコ (プロフィール


【短評】開栓直後にホワイトチョコレート(++) 時間と共に白桃(+) さくらんぼ(++) 種なしブドウ 果物の皮のニュアンス


【スコア】90pts


【ファースト】:琥珀 開栓直後にホワイトチョコレート(++) 時間と共に白桃(+) さくらんぼ(++) 種なしブドウ 果物の皮のニュアンスがある が、濃色のそれではなく、酸味というよりは穏やかに程良い「渋み」を演出している 濃い目のアップルティー ローズヒップティー ハイビスカス

【ミドル】:ボディは穏やかに広がる 焦げた麦感 ザラメ 軽いオイリーさ 燻製 チョコレート 焙煎されたコーヒー さくらんぼ(++) タンニン ローズのコーティング

【フィニッシュ】:鼻抜け、返り共に十分 焦げた麦 紅茶 ミルクチョコレート レモン~桃のサワークリーム 軽く唐辛子のような余韻の盛り上がりがあるが角が立っていない 余韻長い


モートラックといえば、モルトウイスキーの好ましい要素が盛りだくさん詰まっていて、なおかつ繊細なイメージを持ちます。

極めて優等生なその特徴は、歴代のマネージャーが自分が作りたいフレーバーを得るためにスチルを改修・増設したことによるそうで、現在のオーナーである ディアジオも「しばらくの間あえてシェリー樽熟成」を避け、個性こそがモートラックのシングルモルトとしての魅力であるとアピールしていたぐらいです。

スチルの使い方と組み合わせでここまで複雑にフレーバーを引き出す手法は、樽・麦・酵母といった原材料に注目の集まりがちななか、モートラック蒸溜所が将来的にも有益で貴重なノウハウを持っていることの証明でもあります。1964年に蒸溜所は大改修を行い、1968年からフロアモルティングを大幅に縮小。最近G&Mから70年熟成ボトリングがリリースされたことでも話題となりました。

本ボトルも期待に違わず、香りからしてそのクオリティーが窺い知れる素晴らしい内容です。

同時にもう一本隣樽がリリースされましたので、そちらのボトルについての記事でもコメントをUPさせていただこうと思います。