グレンモーレンジ Glenmorangie 1993/2004 ‘Burr Oak’ (56.3%, OB, 270/1152 Bts.) BURR OAK RESERVE


タケモトカツヒコ

タケモトカツヒコ (プロフィール


【短評】バナナの粘性を持った魅惑的な甘みから、パパイア、クリーミーなチョコレートのような香りが立ってきて、ボディのエッジは素晴らしく、フィニッシュにはブドウやレザー感がやってくる


【スコア】BAR飲みのため非公開


【ファースト】:濃い琥珀  バナナ(++)   糖分豊富  焦げた麦  パパイア  ココナッツ  クリーミーなチョコレート

【ミドル】: アーモンド  オイリーさ  木材  ボディはエッジがたっている  パイナップル  燻製   オイリー

【フィニッシュ】:ブドウの余韻  返りしっかり 鼻抜けとも素晴らしい   レザー   甘さと切れ上がり  鼻抜けもいい  チョコレート やや水分を吸う  オイリー


グレンモーレンジ OB 1993/2004 バーオークカスクリザーブ。ミズーリ州産のオーク新樽で熟成させたもの。(*バーボンの熟成にも未使用)

翌2005年にリリースされる、チンカピン、ポストオーク、トラフルオーク同様、革新的な樽を用いたシリーズ。

海外評価を見てみると、樽負けしてしまっているなどとあまり高い評価がないようですが、瓶詰めから6年が経過した恩恵もあるのでしょう。

バナナの粘性を持った魅惑的な甘みから、パパイア、クリーミーなチョコレートのような香りが立ってきて、ボディのエッジは素晴らしく、フィニッシュにはブドウやレザー感がやってくるという、

私からしたら90点以上の評価ができる素晴らしい内容で、当日ご一緒した方も一様に高評価でした。

本当にブラインドテイスティングをしているのかどうなのか、いわゆる以前のモーレンジのスタイルと比較して、それからは遠いというのなら解らなくはないのですが、

樽負けしているような感覚は全くなかったですし、木材感がむしろ心地良く、バーボンもシェリーも詰めることはなく新樽でここまでの深みが得られるものなのかと感心しきりでした。

ウッディさへの得手不得手というのは欧州の方には多いのでしょうか? 最近のミズナラ、ヨーロピアンオークカスクでの「香木」感へは高評価が多いような気がするので、
必ずしもそういうこともなさそうですが。。。

いずれにしてもこの「特殊樽」シリーズは、手間もコストもかかると思いますが(とはいえ、バーオークは従来からジャックダニエル、ヘブンヒルに通常供給されていた樽形態の模様)、短期熟成モルトの品質向上には素晴らしい効果を上げていると思いますので、ディアジオMHDのグループ蒸溜所でも継続して詰めてみてほしいなと願うばかりです。