タケモトカツヒコ (プロフィール)
【スコア】 87 pts
【ファースト】:やや赤みを帯びた琥珀 上面発香の勢い素晴らしい(++) 杏(++) 動物的脂肪酸(なめし革)(++) 奥に感じる酸味はオレンジ 甘みのしっかりとしたチョコレート(++) 焙煎コーヒー
【ミドル】:ボディはしっかりしていてパワフル 焦げた麦感 杏やプルーンの渋み 燻製 チョコレート 焙煎されたコーヒー タンニン
【フィニッシュ】:鼻抜け、返り共に勢いがある(++) 切れ上がる 焦げた麦 七味唐辛子(++) チョコレート 余韻はガトーショコラの食後感
リッター瓶に関してはレシピが統一されていて、販売地域や代理店に寄らないなどと噂されていた、世紀末のボトリング。
JEREZ(ヘレス)のシェリー樽である旨がラベルに表記され、今や10年熟成でこのレベルのマッカランはリミテッドリリースでもなかなか出てこなくなってしまいました。
海外評価を見てみるとこのボトルは81点(採点時期は不明です)。現在の私ならもっと高得点を出すと思います。
①思ったことは、味覚の評価はやっぱり過去の経験との比較、記憶との比較であって、なおかつそのボトルがレアであれば評価は上がり易いのではないかということです。
このボトルをブラインドで飲んで、今の時代に素で81点と言う方は相当良いモノばかり飲んでいるのではないかと。そう思います。
でも当時は特に珍しくもなく、本数も十分に提供されていて、言わばどこにでもありました。この時期に採点するならば緊張感は(ノルアドレナリンの閾値は)高まらなくても当然かもしれません。
②開栓せずにベストな状態で保存をしていけば、58度ものアルコール度数であっても10年程度は大丈夫か。。。
でも私も含めて、瓶詰めから年数がたつことで、丸くなったり多少フレーバーの分離が生じているボトルを好む嗜好もあるのかなと思います。
どれもこれも嗜好性と一纏めにしてしまうのですが、同じボトルでもその提供の仕方と時期によってもちろん評価も変わるものですよね。ブラインド・テイスティングで評価したくなる理由です。