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グレンドロナック Glendronach 40yo 1972/2012 (49%, OB, Batch7, Cask#710, 109/356Bts.) Oloroso Sherry Butt

 

タケモトカツヒコ

[opentasting]


タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】 92 pts


 【ファースト】 濃い琥珀 明らかに赤いイメージ 杏(+) 巨峰 プルーン イチゴは確かにあるが、大きく香りを吸い込むことでその存在を確認する感じ(既存リリースでいうとC#712ほどの前面イチゴではない) 時間とともにビターチョコレート さらに時間経過で珍しくシェリー由来要素が弱まる場面があり、赤黄色のトロピカルフルーツのよう(パパイア・マンゴーほどの粘性ではない)、パイナップル、グレープフルーツの皮が現れる(+++)

 【ボディ】 分厚く上質 シェリー由来の杏・巨峰要素、それにオブラートされたビターチョコレート、ウッディさ(程よく行き過ぎていない) 高貴にオイリー

 【フィニッシュ】 返り、鼻抜けともにしっかりしている 熟成感が従来リリースの中でも上位(++) 余韻に香りでも感じた、赤黄色の果実味が残り、そこに弱めのスパイス、渋みは程よく、チャー的な焦げは感じるが、硫黄火薬は皆無


ドロナック1972に関しては、現在リリースされうる樽の中で、最も完成度が高いと言って差し支えなく、直近2年間のMMAチャンプでもあります。

カスクナンバー順に過去のリリースを並べてみると、

 

700 Glendronach 1972 Single Cask for Taiwan 38 49.5% 2010 700 ml

 

703 Glendronach 1972 Single Cask for Japan 37 54.4% 2010 700 ml

704 Glendronach 1972 Single Cask for China 40 54.3% 2012 700 ml

705 Glendronach 1972 Single Cask for LMDW 37 53.3% 2009 700 ml

 

709 Glendronach 1972 Single Cask for Taiwan 38 51.0% 2010 700 ml

【710】Glendronach 1972 Single Cask – Batch 7 40 49.0% 2012 700 ml

711 Glendronach 1972 Single Cask for Kensingt 39 49.8% 2011 750 ml

712 Glendronach 1972 Single Cask – Batch 4 39 49.9% 2011 700 ml

713 Glendronach 1972 Single Cask for LMDW / W 40 2012 700 ml

714 Glendronach 1972 Single Cask for Japan 39 48.6% 2011 700 ml

 

716 Glendronach 1972 Single Cask – Batch 5 39 54.4% 2011 700 ml

717 Glendronach 1972 Single Cask for Shinanoy 39 53.0% 2011 700 ml

718 Glendronach 1972 Single Cask – Batch 2 38 51.5% 2010 700 ml

719 Glendronach 1972 Single Cask – Batch 1 37 54.8% 2009 700 ml

 

721 Glendronach 1972 The Millennium Malt Light 48.0% 1999 700 ml


もうかなりの樽がOB(または限定国向け)にリリースされていることが分かります。

ビリー・ウォーカー軍団が、ベンリアックを含めて、鉄は熱いうちに人気があるうちに値上げともども樽を売り切る姿勢だと思われ、蒸溜所を買い既存樽に付加価値をつけて売り抜けたのち、さらに他者へ手放してしまうのではないかと心配されるほどです。

他方、ドロナックも振動に弱い印象があり、ある程度静止させた後の開栓や、1年以上盆栽した上での開栓がいいのではないかと思っています。

複雑性も持ち合わせていてデリケート、開栓後は良いところ悪いところ入れ替わり噴出しながら1本を飲み切るイメージ。

MMA(年末)頃に思い出されたように話題になるボトルが多いので、開栓後はその時期を通過するよう、ゆっくりじっくり飲むのが良さそうです。


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