ベンリアック BenRiach 35yo 1976/2012 (59%, OB, Batch9 “Classic Speyside” 8/339 bottles, C#6967)

 


タケモトカツヒコ (プロフィール


抜栓まもなく 

【ファースト】 濃い琥珀 赤~黄色味のある果実から巨峰 杏 レーズン 高貴なシェリー樽を思わせる独特なオイリーさ 強くはないが香木っぽさもある アルコール分は強いが分離していない これはイメージからしたらずばり往年のマッカラン”シェリー” 

【ミドル】 膨らむというよりは、とても輪郭がはっきりしているボディ 鋭い 時間とともに果実味が盛り上がる リンゴ オレンジ 更に時間経過で赤みのある桃 麦質豊富 芯がしっかりしている

【フィニッシュ】 返り、鼻抜けしっかりしている 最初の嚥下から返りを味わって、もうこれはマッカランとベンリアックの融合かと思う アルコール分もしっかりしていて、木材感、胡椒、一味唐辛子、終始高級感漂う マッカランと一番違うところはナッティーさ 余韻も長い

**少量の加水で果実味は一気に華開く


先週末ごろから、国内にも随時入ってきている模様のベンリアック、バッチ9。

特に注目度の高かったC#6967ですが、およそ確信的にやってくれましたね。


マッカランです。

マッカランタイプのベンリアックというべきでしょうか。

最初の香りから、余韻まで、その古き良き頃のマッカランが持っていた独特のシェリー樽ニュアンスが全く違和感なく再現されています。


蒸留年で言えばやはり70年代、マッカランは加水リリースでしたので、本ベンリアックのほうがよりパワフルで鮮烈なんですが、このなんとも高貴なシェリー感、奥から溢れてくる麦感、果実感、特に香りと余韻がもう、どうしようもなくマッカランです。

これまで、あえて言えばボウモア60年代を現代に再現させたような部分もあったベンリアックが、いやマッカランタイプだって出来るよというがごとく。


歴代の定評あるウイスキースタイルを、現代に魅せつけるという意味では、ビリー・ウォーカーは凄いですね。(というよりも唯一無二。よほど本人が好きで良質なボトルに触れて分析しなければ出来ることではないように思います。)

前回のバッチ8でも「構成」という点では近いものを打ち出していましたが、今回とは樽質が全く違うように思います。

あまり新しいボトルについては書くつもりはなかったんですが、我慢できませんでした。。。正直「そう来るの!?」という感じ。驚きました。

場合によっては今年のMMAに上位ランキングされる可能性は充分あるんじゃないでしょうか。

本数も300本を超えていますし、少しでも多く日本に入ってきて欲しいです。