注目キーワード
  1. Bowmore
  2. 1966
  3. Samaroli
  4. Sestante
  5. Intertrade

カリラ Caol Ila 30yo 1980/2010 (57.6%, Berry Bros & Rudd for WHISK-E, C#4683)


タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
[opentasting]

タケモトカツヒコ (プロフィール


【短評】オイリーさ、麦感、梨のようなフレーバーが印象的


【スコア】86pts


【ファースト】:琥珀 オイリーさ アルコール感は当初穏やか 時間と共に麦感台頭 奥に梨のフレーバー
【ミドル】:当初肩が丸い印象があったものの、時間と共にボディが厚みを増してくる 麦感(+) 燻製感 軽くあぶられた穀物シリアル
【フィニッシュ】:返り優先 唐辛子(+) スパイシーさとドライな切れ上がり 麦感豊富 燻製感 ヨード感は麦感の支えとして深みを演出


注いだ直後にはオイリーさと嚥下の際に「やわらかさ」「おとなしさ」を感じましたが、時間を経るにつれてそのオイリーさは影を潜め、麦感と奥からかすかに梨のようなフレーバーが湧き出してきます。全体的には麦感豊富なカリラという印象です。
アルコール度数も注いだ直後にはとても57.6度には感じられないほど優しい印象で、角も丸かったのですが、これも時間とともにエッジが立ってきて「厚み」を帯びてきます。
おそらくこれは「油分」の揮発にかかるものと思われ、時間をかけてテイスティングすることで、30年熟成だからこその「円熟味」~70年代には有ったカリラの「厚み」の両方が楽しむことが出来ました。


CAOL ILA 1982 BBR LMDW 54.5

BBRカリラというと昨年の1982/2009LMDW向けが記憶に新しいところですが、今回のリリースとは好対象で、本ボトルで分厚いとは言えな いまでも時間経過とともに膨らむボディを「カリラ」で感じるというのは、古くから飲まれている方には懐かしく、最近のOBと比較するとハウススタイル的に 不思議な感覚をおぼえる方もいるらっしゃるかも知れません。
バロックレイドラベルにあった乳酸感は、30年という熟成年数を経て、全く顔を見せることはありません。またピートの影響が、決して華美ではなく、ヨード 感は確かにあるものの、フィニッシュで短時間感じられる程度に収まっているところも特筆すべきところだと思います。 アデルフィーからも度数の近い30年熟成がリリースされましたが、樽ナンバーはC#4679。ぜひ比較してみようと思います。