ボウモア Bowmore 1967 (50%, OB,”Full Strength”, Sherry cask)

タケモトカツヒコ

タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】BAR飲みのため非公開


【ファースト】:卒倒 赤みを帯びた琥珀 草っぽい印象の中から怒涛のように湧き上がる南国感(++) 赤みを帯びた桃(+++) マンゴー(+) パパイア(+) 渋みの少ない巨峰(+++) 非常に濃厚(++) これは反則としか言いようがない

【ミドル】:素晴らしいボディ(++) 厚みがありエッジが立つというよりは中心部が硬く、周囲に甘みのグラデーションを奏でている 赤い桃 粘性は少なめ やはり桃の酸味とその皮の渋みの融合が素晴らしい(++) 時間と共に磯の香り 塩 ミネラル分が出てくる

【フィニッシュ】:鼻抜け、返りとも素晴らしい(++) アルコール感しっかり 巨峰 渋みが程良い 海藻 南国感炸裂(+++) 赤い桃 余韻長い 甘みは決して行きすぎておらず果実由来の糖分を錯覚させる


オフィシャルボトルでありながら50度、フルストレングス表記、シェリーカスクのボウモア1967。21年相当であろうとのこと。

伝説級のボトル。。。もうその生命力は全くもって奇跡としか言いようがないです。。。

オールドボトルをよく思ってしまう一つの要因に、ボトリングから時間が経過することでの(瓶内酸化由来)まろやかさがありますが、

このレベルのボトルになってしまうと、そんなまろやかさを魅力として取り上げるまでもなく、もう開栓と同時に香りが怒涛のように湧き上ってきて、濃厚に周囲に漂い、

すでにグラスに注がれる前にして飲み手を魅了して離さず、脳内に最強のセッティングが整ってやっと目の前に現れるという、一人にして大トリというか、もう飲む前から「はい心置きなくどうぞ」と卒倒すべく自然とお膳立てが整ってしまっているわけです。

あとは素直に感動すればいいと。

ウイスキーにとって、人間で言うヴィジュアルというのは決してボトルやラベルの善し悪しだけではなく、「開栓したときの香り」もそうなのでしょう。

ボウモアでこの蒸溜年、50度を超えたボトリングというのは神聖なオーラをまとっていて、飲み手をいつのまにか別世界にいざなってくれます。

そこに一寸の隙もありません。

文句なく殿堂入り。ありがとうございました。