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【ウィスキー日記】サントリーがホワイト​&マッカイを買収か? ビーム社買収と合わ​せて予想されるシナリオとは

”これからはビールではなく、スピリッツ事業に照準を絞っていく。”

1月14日、ビーム社買収劇の翌日、朝刊に佐治社長のこのような発言が掲載されましたが、
買収の衝撃冷めやらぬ中、次の買収先としてホワイト&マッカイが浮上しました。

サントリーがホワイト&マッカイ買収案、10億ドル弱-CNBC
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MZP6VQ6KLVS001.html

 

昨年から噂的なニュースはでていたようですが、今回はサントリー特出し。
ホワイト&マッカイは、かつて所有社であるユナイテッドスピリッツから
ディアジオが買収しようとしたところ、独占禁止法云々で待ったがかかり、売りに出ていた企業。
買収額はビーム社の1兆6000億円に対して約10億ドル(1000億円)、
サントリーはビーム社買収の際にUFJから約1兆4000億円の融資を受けており、可能性は十分ありそうです。

サントリー広報は当然ノーコメントとしていますが、仮に買収が事実ならば、
ビーム社で米国での販売網を、
ホワイト&マッカイ社で英国及びインド等アジア圏での販売網やブランド戦略に影響を持つことになり、
販売網として着々と世界一周ロードが完成しつつあるだけでなく、
スピリッツ業界では、サントリーVSディアジオの構図がより鮮明となりました。

 

つーか売りに出ているとはいえ、実質的には目下最大のライバルから企業買っちゃうんだから、
握手しながらお互いに脚を蹴り合ってるみたいなスゴイ構図w

これでブレンデットスコッチ「ホワイト&マッカイ」に加え、
同社所有蒸留所が全てサントリーに移るとすれば、
・ジュラ
・フェッターケアン
・ダルモア
・タムナヴーリン
・インヴァーゴードン
の5蒸留所がサントリー傘下に入る事となります。
(タムナとインヴァの2蒸留所を忘れてましたw 書きたしです。)

また、ビーム社の買収では蒸留所関連の正式発表はありませんが、
仮にビーム社所有ウイスキー蒸留所が全て傘下に入るとすれば、
上記5蒸留所を加えた、サントリーの世界市場向けブランドポートフォリオ(蒸留所のみ)は

・山崎
・白州
・ボウモア
・グレンギリー
・オーヘントッシャン
・ラフロイグ
・アードモア
・ジュラ
・フェッターケアン
・ダルモア
・タムナヴーリン
・インヴァーゴードン
・クーリー
・ジムビーム
・メーカーズマーク

実に15蒸留所。(知多を含めると16蒸留所か?)
なお、国内だとここにマッカランやフィディック、スキャパなどが入るわけですが、
これが海外ではどうかというとどこまで版権もってるのかわからないため保留。

サントリーの動きは、この数ヶ月だけいえば飛ぶ鳥を落とす勢いとも言えますが、冷静にみると
ライバルであるディアジオについては傘下の蒸留所数28、数じゃないですが、確立されているブランドなども含め、規模では勝てません。

つまりはシングルモルトでガチでやりあうのではなく、
新たに獲得した流通網を活用して、自社ブランドを売り込んでいく。
となると自社ブランド筆頭は”角瓶”等のジャパニーズブレンデットウィスキー、これを世界にぶつけたいのかなと感じるところもあります。
ここまで蒸留所ネタで引っ張っておいてなんですが、結局世界の市場規模が大きいのはブレンデットウィスキーなんですよね。
ジョニーウォーカーの消費量なんて、年間約1400万ケース(約1億7000万本)。
シングルモルトとしては、世界で一番売れているというフィディックですら90万ケースですから、
その辺の蒸留所が束になっても相手にならない、アホみたいに圧倒的な差があります。

 

ディアジオはその最終兵器にして最強のジョニーウォーカーを保有。
サントリーは角瓶、そして新たに得たティーチャーズが対抗馬。
角瓶の出荷量は国内で約300万ケース、世界展開での伸び代は十分ありそうです。
品質や中身でいけば響なんでしょうが、生産量的に普及帯は角瓶が妥当なところで、
ジョニーでいうプラチナや青という上位ラインナップで響を売り込むか。

しかし角瓶はかつて原酒不足による出荷調整も行った銘柄。原酒のストックは気になるところです。
増産体制としては、この動きを見据えていたのか、昨年山崎蒸留所を拡張し生産規模をUP済み。
いざとなったら他の原酒をごにょごにょも出来ますし(ってか今も…おや、誰かきたようだうわまてなにを…)、
樽もメーカーズマーク、ジムビームから安定の自社供給される流れが出来るでしょう。

 

1月14日、ビーム社買収を発表したサントリーがフェイスブックに投稿した内容は以下のとおり。

”1929年、最初の本格国産ウイスキーが誕生しました。丸瓶に白いラベルで「白札(しろふだ)」と呼ばれ、戦後は「ホワイト」に。 ジャパニーズウイスキー、いざ全世界へ!”

 

ディアジオVSサントリー
ジョニーウォーカーVS角瓶

2014年、全世界を舞台とした、琥珀色の戦いが始まる・・・

 


はい、というわけで、珍しくまとめ記事なんて書いてみました。
甘いです、下調べがww
無理やりまとめた感がありますが、まぁ許してくださいw
もっと調べろと言われたら、がんばって調べて分厚い記事書きますが、この手のネタはスピードが命ですから、あとは適宜付け足してくれるとうれしいです。

っというか諸々の事情により今日はそろそろオチにゃならんので、おやすみなさい!