注目キーワード
  1. Bowmore
  2. 1966
  3. Samaroli
  4. Sestante
  5. Intertrade

スキャパ Scapa 25yo 1974/2000 (50%, Douglas Laing OMC, 524 Bts.)

タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ
[opentasting]

タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】90pts


【ファースト】:琥珀 ゴールド 麦 木材 草 バニラ やや塩 植物感 シナモン

【ミドル】:ボディは膨らみはしないが、最初から厚さを感じる 麦 ややビターチョコレート ナッツ感はたしかにある オイリーといえばそう(好感触)

【フィニッシュ】:鼻抜け、返り十分 線は思ったより太い 体温が上がる 塩 長くはないが、ドライというより分厚い


スキャパは仕込み水をリングロバーン川から得ていますが、とてもピーティーな水(軟水)であるそうです。でも麦芽はノンピートのものを利用。

2006年に亡くなってしまいましたが、ここにもウイスキーキャットの”バーレイ”が居り、同蒸留所の看板猫でした。

創業は1885年。

たびたび所有者が変更となったのち、1954年にカナダのハイラム・ウォーカーが所有。

同社が開発した「ローモンドスティル」は、バランタインの当時技術担当役員だったカニンガム氏によって「一つの蒸留器で何種類かのモルトを生産する方法」として利用されました。蒸留釜のネックの部分を円筒形にし、内部にウイスキーの蒸気の還流率を調整するため角度を変更出来る棚を3段設け、スワン・ネックからコンデンサーに渡るライン・アーム(Lyne Arm)も角度の変更が可能なしくみ。

同社のグレーン工場、ダンバートンのインバーリーブン蒸留所内で改良が繰り返され、1950年代後半に「ミルトンダフ」「グレンバーギ」に 導入されました。

しかしながらグレンバーギーとミルトンダフ自体の需要が大きく増加したのが主因で、他の個性のモルトをつくる必要がなくなり、70年代後 半~80年代前半にかけて取り外され、従来型の蒸留釜がその場所に設置されました。しかしそのうち1基が「スキャパ」蒸留所に(ネック内部の可変式3段棚は取り外された形で)移設されました

現在このハイラムウォーカー社製のローモンドスティルが存在するのは唯一スキャパだけで、初留釜にて利用されており、S型に曲がったライン・アームには溜分から重い成分を除くピュ-リファイヤーが取り付けられています。

このローモンドスティルは同蒸留所のモルトのオイリーでエレガントなフレーバーに寄与しているといいます。

**同じオークニー島のハイランドパークの仕込み水はカティーマギーの泉、クランティットの湧き水で、どちらも硬水