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軽井沢1984 BOND#1 57%



軽井沢 BOND#1
Distilled: 1984
Bottled: 2012
Age: 17-18
Strength: 57%
Cask type: Sherry Wood
Cask No: –


【テイスター:くりりん】
スコア:6★/10

香り:濃いコーヒー、松の木、メープルシロップ、黒かりんとう、硫黄。
濃厚な香りで、徐々に硫黄が存在感を出してくる。アルコールは度数ほどは感じない。
シェリー樽由来のフレーバーが非常に強い、同時に軽井沢のウェアハウスを思い出す。

味:香りの印象のとおり濃厚な口当たり、ブラックチョコレート、コーヒー、ウッディーで木をしゃぶっているような印象を受ける。
香りほどの硫黄感は無いがそれでも後半にかけて主張する、濃厚な甘さと合わさってかりんとうのよう。
余韻はドライ、黒蜜、ほのかにベリー、そして硫黄。最後はほどよいビターさが残る。

その他:最近の軽井沢のハウススタイルのうちの1つが良く出ているボトル。


りゅうたにさんからの強奪ボトル第2弾。病人相手にひどいヤツです。

このボトルはバーショー2012でBONDに入会するともらえた軽井沢。
軽井沢はハウススタイルが大きく分けると2パターンあると感じています。
ひとつはピートがしっかり効いた、鰹節のだし汁のようなモルト。
もうひとつは酒質が素直でどの樽でもなじみそうなスペイサイド系のモルト。
そこに使われた樽の個性でどうなるかというところで、今回は後者で硫黄がそれなりに主張する味に仕上がっています。

ハウススタイルは軽井沢神にも聞いてみたいところですが、時代や仕込みでピートの有無があるのは面白いです。
同一蒸留所銘柄としてこれだけキャラが異なるのは、なかなか無いんじゃないでしょうか。

最近軽井沢が妙に好評価というかリリースされており、価格も高騰気味。
閉鎖前から注目していた自分としてはうれしいような悲しいような、複雑な気分です。
特に、軽井沢はゴンザレスピアスから親会社のメルシャン、キリンの関係で、良質なシェリー樽を共有されていたので、
希少になりつつあるこってりシェリーな原酒が残されており、それが欧州市場のニーズにハマってしまったことと、
閉鎖蒸留所であるということも後押しして、妙なブームになっているような印象を受けます。

願わくば、残された原酒は知る人ぞ知る、本当に好きな人だけで楽しんでほしいなと思うのですが・・・