whiskylink

レダイグ Ledaig 1979 (48.1%, OB, burn stewart by Billy Walker)

タケモトカツヒコ

タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】BAR飲みのため非公開


【ファースト】:琥珀 ゴールド 焦げた麦 コーヒー 藁感 確かにスモーキー バニラ

【ミドル】:フルボディの表記があるが、盛り上がっていくというより輪郭がしっかりしている 穏やか バニラ感 塩っぽい 植物 葉っぱ 想像以上にいい

【フィニッシュ】:鼻抜け良好、返り穏やかだが心地よい 確かにスモーキーか ドライな印象 わかりやすい 干したブドウ


レダイグはマル島のトバモリー蒸留所のピート炊きした麦芽を使用したバージョン。

この蒸留所も所有権移転、操業・停止が激しいです。


1798年 地元の商人であったジョン・シンクレアが創業

1837年~1878年 操業停止

1878年 操業再開

1890年 ジョン・ホプキンス&サン&Co. に所有権移転

1916年 ディスティラリーズ・カンパニー・リミテッドに所有権移転

1930年~1972年 操業停止

1972年~1975年 レダイグ蒸留所として操業

1975~1979年 操業停止

1978年 カークリーヴィントン・プロパティCo.に所有権移転

1979年~1981年 トバモリー蒸留所として操業

1981年~1989年 操業停止

1982年 チーズ保管会社にレンタルするためアパートを建設するため熟成庫を改築し売却してしまう。以降一時同蒸留所の海岸的特徴が弱まる。

1993年 バーンスチュワートディスティラリーに所有権移転。操業再開。

2002年 トリニダードのベンチャーキャピタル(CLフィナンシャル)がバーンスチュワートを買収。傘下におさめる。


トバモリーはマル島ただひとつの蒸留所。マル島はキリスト教にとって重要な巡礼地であるアイオナ修道院への玄関口。

アイオナ島はスコットランドにキリスト教を伝えた聖コロンバが西暦563年に最初に上陸したといいます。

聖コロンバについては、ネス湖でネッシーを目撃した記録を文献に残したことで有名。

1993年バーンスチュワートディスティラリーに所有権が移転されるまで、トバモリー名でリリースされたものは、タリスカやジュラとのバッテドモルト

現在トバモリーはピート炊きしないで生産する方針と公表していますが、毎年いくらかはピート炊きしたものも生産するとのこと。それがレダイグとして発売されている模様。

本ボトルは1979年トバモリー蒸留所として操業を再開した最初の年に蒸留され、貯蔵庫をアパートに変えられてしまった悲運を潜り抜け、1993年 にバーンスチュワートディスティラリーが買収する際、20万ポンドで残存在庫を買い取った中のひと樽。

同年以降はバーンスチュワートディスティラ リーの運営する本土のディーンストン蒸留所において熟成されていたことになるのでしょう。

そういった意味ではモルトマニアの琴線に触れるレアな1本といえると思います。

幸いフレーバーも素晴らしく、活きていました。


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