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グレンドロナック The Glendronach 12yo(70 proof, green Dumpy, late 70′s,) 1970年代流通



GLENDRONACH(グレンドロナック)
Distilled: —
Bottled: 1970年代
Age: 12yo
Strength: 70proof (40%)
Cask type: —
Cask No: —
other: green Dumpy, late 70′s, 75.7cls


グレンドロナックといえば、シェリーカスクという印象が強いのではないかと思います。
実際、少し前になるが2010年に蒸留所マネージャーに聞いたところ8割はシェリー樽という話でした。
しかしオールドボトルに目を向けると、その濃い色のシェリーの印象とはかけ離れた、
淡い色合いのモルトもリリースされており、特に今回テイスティングコメントをまとめる、
1970年代流通のグリーンダンピーボトルの12年や、ほかに8年の同ボトル。このあたりのモルトを飲むことで
現行品の中でも別格とされる、1971や1972の長熟カスクの片鱗を感じることが出来るように思います。

オールドのドロナックにシェリーらしさを求めるなら、1980年代流通のクリアダンピーの18年が最高ですが。
グリーンダンピーボトルのシリーズもまた美味であり、学ぶべき要素の多いボトル。
過去から今につながるボトルとして飲めるならば是非飲んでいただきたいボトルのひとつです。


【テイスター:くりりん】
スコア:★8/10

香り:白ぶどう、シャンパン、ドライパイン、微かにオールド系のくすんだ感じと、青っぽさも感じるが、
時間と共に手作りイチゴジャムのような、植物と果実の混ざったしつこさの無い甘さのある香り。
上品でクリアなフルーツ感は日本酒で言う吟醸香のようだ。
トロピカル系ではないが、白ぶどうを中心としてフルーツ感が充実しており、
とても麦の蒸留酒とは思えない。大変すばらしい。いつまでも嗅いでいたい。

味:柔らかい口当たり、手作りイチゴジャム、サルタナレーズン、麦、淡くフレーバーの広がりは弱いが
香りから来る印象そのまま、舌が少しピリピリとして微炭酸系の発砲日本酒を彷彿とさせる。
時間で麦感が強くなり、ビターな風味が後半かけて増してくる。
余韻は麦感、香ばしいライ麦パンのような風味で、じんわりと口の中に広がり、すっきりとした余韻。

まとめ:ゴブリンさんからの略奪ボトル。テイスティングの機会としては、約4ヶ月ぶりのご対面。
状態や開封後の時間経過ゆえ、香りの開き具合はハンパなくすばらしい反面、味のほうは少し落ち気味な印象。
しかしそれでも約半年前に飲んだ時に比べてよりフルーツ感が増している印象で、これが完璧な状態であれば、
10点満点に到達してもおかしくない、それくらいのポテンシャル。


【テイスター:ゴーヤー】
スコア:★9/10

色合い:オレンジ系のシアーゴールド

香り:はっとさせるライトで明るい方向の熟成した酸味に、
彩りを添えるわずかなハチミツとナッツと穀物から来る甘芳ばしさのコンビネーション。
そういった香りをまとった、オークで寝かせた白ブドウ酒。複雑で良い香り。少しのひね香はある。

味わい:シルキー、ナッティ、オーク、麦やハチミツの甘やかさ。ドライフィグ。
ネーブルオレンジとタンカンをサワークリームとタルトにしたような、お菓子っぽい感じもする。
軽く飲めるが余韻や味わいは深い。最後に来る少しのカシス、墨っぽさにオールドを感じる。

酸味と甘み、古い樽感のバランスが良い。それと分かち難いワインの感じ。
つまりは、ほとんどワインの性質を思わせるボトルであります。
素晴らしく美味しく、また、飲みやすい。初めて二杯お代わりしたわ。。


【テイスター:M田】

香り:ブドウ、アルコール、透明感がある。
奥にクリーミーな甘い香り、セロリや瓜みたいな植物感もある。

味:ボディは薄く、やさしく広がる。香りで感じたままの味わいが続く。

コメント:今のドロナックからは想像もつかない味。


10月8日、M田さんのコメントを追加。


ゴブリンさんありがとう。
今度激辛カレーとビール、ご馳走します。

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