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スプリングバンク Springbank 18yo 1973/1991 (57.9%, Cadenhead’s, Rum, ‘Green Springbank’) 1991, Springbank 18yo 1973/1991 (57.5%, Cadenhead’s, Rum, ‘Green Springbank’) 1991

タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ

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タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】非公開


Springbank 18yo 1973/1991 (57.5%, Cadenhead’s, Rum, ‘Green Springbank’) 1991

【ファースト】: 57。9に比べると、色味はだいぶ薄い ややオレンジがかってはいるものの「緑色」ではない   甘さが前に 出ていて オレンジマーマレード 粘性を感じるザラメ砂糖 コーヒー ココア

【ミドル】: 粘性に富んでいてそのまま嚥下される印象 やはり甘みが強い 焦げているが甘さで覆われた麦 想像するといちごジャムも隠れていそうな気がするものの、やはりラムの糖分で覆い隠されている やや後半ミネラル分 これも塩連想なのかもしれないが、やや岩塩、ワカメのダシ 

【フィニッシュ】:鼻抜け、返りも、全体を覆う甘さの層で、決して鋭くはないものの、押し寄せる怒涛の壁ともいうべき厚みが特徴的 余韻でナッツ かなりオイリーな切れ上がりに変化 胡麻味のかりん糖 キャラメル 焦げた麦の砂糖コーティング 

Springbank 18yo 1973/1991 (57.5%, Cadenhead’s, Rum, ‘Green Springbank’) 1991

【ファースト】: 非常に濃い褐色 やや周囲がオレンジ色 重量感のある焦げた麦とシロップ(57.5%と比較して、かなりこの層が厚く、時間をかけないと他の要素が探れない) 濃厚で酸味のない杏とレーズン カステラの濃い部分 カラメルシロップ 時間と共にカスタード

【ミドル】: 粘性に富んでいてそのまま嚥下される印象 やはり甘みが強い 焦げているが甘さで覆われた麦 濃厚なレーズン プルーン 渋さをイメージするも糖分高く、まったく嫌味がない 慣れてくるととても癖になるボディ 

【フィニッシュ】:鼻抜け、返りも、全体を覆う甘さの層で、決して鋭くはないものの、押し寄せる怒涛の壁 57.5%と比較すると余韻に複雑さはないものの、57.9%の方がややスパイシーさを感じ取れる 唐辛子の辛味も甘さと融合しているものの、熱感が伝わってくる。


コレクターの間では、非常に人気の高い”Green Springbank”。

2種を同時に、しかもフルショットでテイスティングするという稀少な機会に恵まれました。

このボトルは、なによりスプリングバンクが、実験的試みとして行ったのち、当初3年程度様子を見る予定が、1979年の一時操業停止まで全く忘れられ、そのまま10年間を経過して1989年に再操業する際に発見され、オフィシャルでは出せないので、子会社のケイデンヘッドからリリースさせたという「まことしやかな噂」がある、いわくつきの2本。

つまり最近もラムフィニッシュがリリースされていますが、それどころか最初から最後まで18年ラム樽で熟成させてしまったという内容のようです。。。

1973年といえばロングロウの生産開始年。

内容は、これはこれで素晴らしく、他の歴代スプリングバンクとの比較といった面では、57.5%の方がラムに押しつぶされず、スプリングバンクらしさが自己主張していて、なんとも興味深かったですし、第一印象と、全体的な形態としては、ご一緒した方々の中でも、57.9%の濃色のほうが受けが良かったと感じました。

シェリー・バーボン問わず出てくる、イチゴ系シロップ/ジャムフレーバーなど繊細な部分は確かにわかりづらいですが、スプリングバンクのボトルと長く付き合っていればいるほど、このわかりにくい甘さの層から、様々なヒントを得て、そのうち癖になってしまうという不思議なボトルです。