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Highland Queen 15yo (80proof, Macdonald & Muir, 75cl) “Grand 15” 1950’s

 

タケモトカツヒコ

[opentasting]


タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】93 pts


ハイランドクイーン、グランド15の50年台詰め。

個人的にも色々な場面で、思い出に残る活躍をしてくれた逸品。

もし、自分がある人をスコッチ好きにさせたいと思ったら、まずブレンデッドにおいては筆頭に挙がるものです。現代モーレンジの特色あるリリースによって、芯が見えないと思うならば出来るだけ早く飲んでおいたほうがいいでしょう。

マクドナルド家は、推測するに孤高の存在というのか、ある意味職人気質なブレンダーであったと思われ、ブレンダー同士の紳士協定(別名スワップ)を拒否し、1918年にモーレンジ、1923年にグレンマレイを取得した後、樽交換をせず、自家生産と自家営業で繁栄を築いた一家。

1996年にMacdonald & MuirをグレンモーレンジPLCに企業再編し、一線から距離を置くと、2004年ついに過半数の株式を手放し、それを元手にSMWSを取得。

より深く、よりマニアックにウイスキーに携わって行こうという姿勢は現在も一貫している家柄と言えると思います。


上面発香の勢い凄まじく、素朴な麦質でボディは大きく膨らみ、余韻は意外とあっさりしているところがグレーンの嫌味を感じさせません。特にgrand 15のモルト比率は群を抜いていたと思われます。旧クライネリッシュ/ブローラ同様、強烈な上面発香は当時のハイランドモルトを特徴付ける要素でしょう。

1960代からモーレンジ、70年台からマレイをシングルモルトでリリースし始めたことから、1950年台のgrand 15は至高の存在となっており、見極めは、ネック部分でチェック柄の布、白~黄白色のアルミコーティング、白色プラキャップ。

同じラベルでも70年台までネックはゴールドのものが流通していて、お店で万が一、この50年台詰めgrand 15が出てきたら、ぜひ気づいてあげてほしいなと願わずにはいられません。

マレイには申し訳ないですが、個人的にコピーを付けるとしたら「真・モーレンジ」。

スコアは40度のブレンデッドでは、個人的に最高の点数であります。