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プロメテウスの罠 : 東電 vs 福島県のゴルフ場

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中華屋さんで某新聞社の連載に目が留まりました。

http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5443807.html

主旨としては、「今回の原発事故でゴルフ場が被害を受けた。早く除染してくれ」という訴えに対して、裁判所がそれを退けたというもの。

注目されるのが、東電側の主張。

ー原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない。したがって東電は除染に責任を持たない。

答弁書で東電は放射性物質を
「もともと無主物であったと考えるのが実態に即している」としている。

無主物とは、ただよう霧や海で泳ぐ魚のように、誰の物でもない、という意味だ。
つまり、東電としては、飛び散った放射性物質を所有しているとは考えていない。
したがって検出された放射性物質は責任者がいない、と主張する。

ー飛び散ってしまった放射性物質はもう他人の土地にくっついたのだから、自分たちの物ではない。

そんな主張だ。

別に裁判所がこの見解に同意したわけではなさそうです。でも要求は認めなかった。

立場が変われば、見方も変わる。

これ1点をもって、そんなのあり得るかとか、人間のいうことじゃないなどと騒ぎ立てたいわけではありません。

人間がたくさん集まって、何かを決めるというプロセスを経れば、出来上がる結果は、参加者の全員の妥協点。

または多数決という一見平等に思える決定方式を利用した談合に過ぎないとも言えるでしょう。

どう考えても、今回の弁護団の主張は後出しの屁理屈。まぁそうとも言える、ぐらいな弁明に過ぎません。

本当に言いたいことは、東電だけが悪者ってあんまりじゃないですか?ってことかと思います。


立場が変われば、倫理も変わる。

東京電力にしても、国から原発やれと丸投げされたも同じとか、エネルギー作って社会の発展に尽くしたと思っているでしょう。昨日公開された政治資金収支報告書でも、個人としてたくさんの電力関係者が献金してました。持ちつ持たれつだろうと。

自動車乗るなら、他人の起こす事故も想定しておくのか、しないのか。

家に住むなら、近所の火事は想定しないといけないのか、そうでないのか。

ケンカしてる最中は何も変わりません。

新しくリスク少なく、低コストにエネルギー調達出来る方法が、一般化するに至って始めて、それじゃ原発なんていらないよね。と総意を得ることが出来るのでしょう。

賠償も大事。

でも新しい技術革新、特にエネルギーの分野の記事も、注目を集めるようになって欲しいですね。確かに特許も何も機密事項が多いとは思いますが、これもたくさんの人の意見を集約して、早期に進めることが必要です。

復興特区も大事です。

けれど、もっと強力に、何十年後の話でもいいからエネルギー調達のメドを示す努力をしないといけません。

今年があったから新エネルギーが一般化した。

となって欲しいですね。日本の技術、命運がここに懸かってます。