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SV SFTC ラフロイグ1988-2003 ”for Maison du Whisky” #3599 55.6%


Signatory Vintage
STRAIGHT FROM THE CASK

LAPHROAIG(ラフロイグ)
Aged 15 Years
500ml 55.6%

Distilled: 1988/3/17
Bottled: 2003/3/24
Cask No, 3599
Cask type, Sherry Butt
Total No of bottles: 890
“Selected by La Maison du Whisky”

スコア:78点
テイスティング:オープンテイステイング


香り:上面に燻し感、ピート。続いてフルーティーな果実感を伴う、若干の香辛料、ジンジャー。
支配的ではないシェリー香に潮の香りもある。奥にはナッツ、竜田揚げ。
一見するとバランスの良い構成だが、シェリー樽由来のフルーティーさとピートがお互いをけん制しあうように共生しているイメージ。
シグナトリーらしいアルコール感もあり、クリーンで鼻腔に刺激を運んでいく。

味:ナッツクリームのような口当りから広がる甘酸っぱさ、裏に極僅かな硫黄を感じる。
中間にかけて少しずつ粘性が出てきて、オイルっぽさ、ピート薫香もここから存在感を出してくる。
余韻は口奥と舌上にスパイスを感じつつ、口の中には強めのピートの(土っぽい)ビターさ白ゴマとベリージャムの後味が長く残る。
やわらかいヨード、子供の風邪薬っぽさは若干ある。鼻抜けはピートの燻し感、程よい強さで長く続く。

メゾン・ド・ウィスキー向けのラフロイグ(15年)。序盤は平均点だが後半にかけての広がり、余韻は予想以上。
ピートとシェリー感のバランスの良い仕上がりだ。ラフロイグっぽさがしっかり残っているのも嬉しい。
また、色は薄いが比較的質の良い樽を熟成に使ったのだろう、香りにあるシェリー感は、嫌味のないフレーバーで香りに厚みを与えている。

注意点としては、意外と繊細なバランスで保たれているモルトであり、
加水やフレーバーの強いウィスキー(主にヘビーピートやシェリー)を呑んだ後では本来の力を発揮できない。
短熟であるためか、この度数でストレートオンリーというのも面白いが・・・
そういう意味で実際は80点以上のスコアをつけたいところだが、総合的に見て少し減点(-5点)。しかし旨い短熟ラフロイグである。

先日のファークラスもそうですが、このラフロイグも以前”深夜も営業中”のほうにUPさせてもらったモノです。
それを今回Whisky linkに再び掲載するに当たって、昔のテイスティングノートを見ながら、再度真剣に飲んでみるわけですが、
これがまた新しい気づきがあって、非常に面白いです。
特にこのラフロイグは開けたてをテイステイングしていたので、以前よりも開いていて、
ジャム感は弱くなった気がしますが、その分ピートがうまく乗っていて良い感じです。

ちなみにこのボトルはメゾン向けといいつつ、日本国内にそれなりに流通したようで、
2010年11月現在、某ネットショップでも購入することが出来るようです。(表示に間違いが無ければ)