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ポートエレン Port Ellen 25yo 1982/2007 (55.6%, Berry Bros, C#2470,2472)

タケモトカツヒコ
タケモトカツヒコ

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タケモトカツヒコ (プロフィール


【スコア】 90 pts


【ファースト】:濃いめの琥珀 ベリーベリー ブドウ 杏  ヨード ハム サラミ 煮干 ダシ タール カツオブシ 煙 燻製 時間と共に オレンジ バニラ カスタード  

【ミドル】:ボディは瞬発的にぱっと広がる イチゴジャムはっきり ブドウ 杏 シェリー感の奥からやってくるのはヨード サラミ タール オレンジ感 これは凄い 

【フィニッシュ】 :返りしっかり 鼻抜け素晴らしい 風味はイチゴジャムの甘みと煙感 燻製 焦げた感じ 時間がたつと磯っぽさ オレンジ バニラ 木材感 かすかに渋み 塩塩


80年代以降の蒸留では海外評価でも 最高レベルの1本。

C#2470,2472のヴァッティング。

なによりドロナックやバンク直系のベリーベリーフレーバーから取り出せるのは、アイラのスタイルそのままの煙感 ヨード 燻製。

往年のラフロイグでもイチゴジャムがここまで明確なモノには出会った記憶がありません。

クラシックモルトとはまたひと味もふた味も違うこのボトルも近年リリースなのでまだ出会う機会もあると思います。

ドロナックに卒倒した方、バンクのシェリー樽好きな方にはもちろん、ポートエレンなんてたいしていい思い出が・・・という方には是非オススメしたいです。


20110826追記:

このボトルには色々と思い出があって、地元でも都内でもたくさんの方から感想を直接聞くことが出来ました。

OB21年(ポートエレンモルティングス)1973/1998 58.4%

UDレアモルト20年 1978/1998 60.9%

あたりで、やっとポートエレンに馴染みが出てきた私は、ポートエレンに何を求めるか?ポートエレンにとって外せない要素は何か?を考えてみると、「ペペロンチーノ」みたいなもので、オイリーで塩っぽくって、パセリのような緑もあってという感じでした。

ボディのイメージがわりと扁平な印象を持っていて、決してふくよかな連想することはありませんでした。

でもこのボトルはヴァッティングの妙なのか、シェリー樽のおかげなのか、1982蒸溜の出来が良いのか「ポートエレンも弾けるんだな」と、初めて認識させてくれた1本となりました。

各樽をそのままリリースするよりも、ヴァッティングによって魅力が増しているのではないかと思います。加水でなかったのも、味香が複雑なわりには輪郭がハッキリしてくれてピッキングしやすく良かったです。